phaの断片 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2007-12-02

詩のメモ 23:52 詩のメモ - phaの断片 を含むブックマーク はてなブックマーク - 詩のメモ - phaの断片 詩のメモ - phaの断片 のブックマークコメント

山村暮鳥

りんご

両手をどんなに

大きく大きく

ひろげても

かかえきれないこの気持

林檎が一つ

日あたりにころがっている

ほら、ころがった

赤い林檎がころがった

な!

嘘嘘嘘

その嘘がいいじゃないか

おや、おや

ほんとにころげでた

地震

地震

赤い林檎が逃げだした

りんごだって

地震はきらいなんだよう、きっと

林檎はどこにおかれても

うれしそうにまっ赤で

ころころと

ころがされても

怒りもせず

うれしさに

いよいよ

まっ赤に光りだす

それがさびしい

参考:りんご(詩)2

草野心平

ごびらっふの独白

るてえる びる もれとりり がいく。

ぐう であとびん むはありんく るてえる。

けえる さみんだ げらげれんで。

くろおむ てやあら ろん るるむ かみ う りりうむ。

みかんた りんり。

みかんたい りんり もろうふ ける げんげ しらすてえる。

けるぱ うりりる うりりる びる るてえる。

きり ろうふ ぷりりん びる けんせりあ。

じゅろうで いろあ ぼらあむ でる あんぶりりよ。

ぷう せりを てる。

ぼろびいろ てる。

ぐう しありる う ぐらびら とれも でる ぐりせりあ ろとうる

ける ありたぶりあ。

ぷう かんせりて る りりかんだ う きんきたんげ。

ぐうら しありるだ けんた るてえる とれかんだ。

いい げるせいた。

でるけ ぷりむ かににん りんり。

おりぢぐらん う ぐうて たんたけえる。

びる さりを とうかんてりを。

いい びりやん げるせえた。

ばらあら ばらあ。

上記は蛙語で、日本語訳は以下。

幸福というものはたわいなくっていいものだ。

おれはいま土のなかの靄(もや)のような幸福につつまれている。

地上の夏の大歓喜の。

夜ひる眠らない馬力のはてに暗闇(くらやみ)のなかの世界がくる。

みんな孤独で。

みんなの孤独が通じあうたしかな存在をほのぼの意識し。

うつらうつらの日をすごすことは幸福である。

この設計は神に通ずるわれわれの。

ジュラ紀先祖がやってくれた。

考えることをしないこと。

率直なこと。

夢をみること。

地上の動物の中でもっとも永い歴史をわれわれがもっているということは

平凡であるが偉大である。

とおれは思う。

悲劇とか痛憤とかそんな道程のことではない。

われわれはただたわいない幸福をこそうれしいとする。

ああ虹が。

おれの孤独に虹がみえる。

おれの単簡な脳の組織は。

いわばすなわち天である。

美しい虹だ。

ばらあら 

ばらあ。

参考:草野心平

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