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2006-06-09

メンタルモデル 02:03 メンタルモデル - いつか作ります を含むブックマーク はてなブックマーク - メンタルモデル - いつか作ります メンタルモデル - いつか作ります のブックマークコメント

観音開きのドアを固定するための、ドア側面についている金属製のスイッチというか板がある。指で動かす部分を、固定するための心棒とは逆の方に動かすのが正しい使用法(下のほうにある奴は上に動かすとドアが固定され、上の奴は下に動かすと固定される)。

固定するための心棒と操作部の動きが食い違っているため、直感的には分かりにくい。が、長い板の、指をかける部分とは反対側のところと心棒がシンクロ動作しているイメージを持っていると、非常に分かりやすい。

このような、「ものがどう動作するかに関するイメージ」を「メンタルモデル」と呼ぶ。

鍵穴に対し、多くの人は「鍵穴の上につっかい棒があり、鍵を右回りに回すと鍵のつっかい棒が右に、左に回すと左に動く」というメンタルモデルを持つ。だから、車のドアについている鍵穴を回すべき方向をどうすべきかは、鍵穴とドアの開口部との位置関係による。

(つまみをひねって鍵をかけるドアの機構も同様。右側が開くドアの場合、つまみを右にひねって鍵を閉めるのが普通のはず)

最初に話した観音開きのドア固定具であるが、実はさらに基本的なメンタルモデルが潜んでいる。上にあるスイッチは上にあるものを動かし、下にあるスイッチは下にあるものを動かすのだろう、というメンタルモデルである。

メンタルモデルは実際の仕組みと一致している事も、一致していない事もある。操作→メンタルモデル→結果、で食い違いが生じると、人はメンタルモデルを修正して、操作と結果を結び付けようとする習性がある(動作に対する妥当な説明を求めようとする)。一般に、機械的、力学的機構とメンタルモデルは良くマッチする。人はシステムに対し素朴な機構をイメージするからである。電気的、計算機的な機構は機械的構造の制約が無いため、メンタルモデルと豪快に食い違う事も多い。

飛行機ゲームでコントローラを下に入れると視点が上に向く。非常に分かりにくい。実際の飛行機はスティックで動作させる。スティックの動きと飛行機の挙動をイメージすると、直感的なインターフェイスになっている事が想像できるだろう。これに一度思い当たると、飛行機ゲームの操作で迷いにくくなる。メンタルモデルが修整される例である(身体的フィードバックがない分、相変わらず操作はしにくいのだが)。

レトロなトイレは紐を下に引くと水が流れる。下に動かす事でものが下に動く、直感的な仕組みである。が、実は内部機構を調べると、紐を下に引くことで蓋が「上に」動き、それによって水が流れている。機械的構造とメンタルモデルが食い違っているが、それゆえに結果と行動の間の関連付けが直接的になっている。良いデザインの例といえるだろう。紐を引くとものが降って来る、というのは、ドリフのコントでも良く見かける。

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